S60 (1985年度) 京大数学文理共通第3問

この問題,web 上に有る他の方の解答は (2) が間違っています.かと言ってその方の学力が無いとかそう言う事を言うつもりは全く御座いません.初見だと題意が把握し難い部分が有るかなあとは思いますが,計算量は少な目で良問だなあと思います.聖文新社の 50ヵ年の解答だと (1) の途中の 1 = ... と i = .. が唐突かなあと思いますし,その変形が汎用性が有るとは思え無かったので平凡に解き直して見る事にします.
α, β は 50ヵ年の解答とは逆に置いているので注意して下さいね.
1985kyodaisl3_1.jpg
連立方程式を逆向きに解く時は,余因子行列を掛けると良いです.逆行列だと行列式 0 か否かが問題に成ってしまうので.0 に成るので有れば書いている時に気付くとは思うのですが,余因子行列は行列式が 0 か否かに関わらず,掛けられます.もっとも連立方程式の論証それ自体を目的とした問題では,代入法で解くのが大学受験界では約束事に成っている見たいです(詳しくは立ち入りませんが...).

さて,問題の (2).
1985kyodaisl3_2.jpg
(1) と決定的に違うのは,t, u の扱いです.(1) では ∃t, u だったのが,(2) では ∀t, u です.まずこれを読み取れたかどうか.

web 上に有る解答とは又別の陥りガチかなあと思う誤りは,(1) の g(x) を何とか使おうとして,
1985kyodaisl3_3.jpg
何処が間違っているか分かりますか?
1985kyodaisl3_4.jpg
としている所に誤りが有ります.線形代数や微分方程式なら成り立つのですが,2次方程式に対してこれは非合法な変形ですね.
(1) がヒントに成っているのは間違い無いのですが,結論を言うとそれは場合分けの 1つの場合です.

では解答を進めて行きます.場合分けが全ての場合を尽くしているか,bc平面を描きながら確かめると良いでしょう.
1985kyodaisl3_5.jpg
1985kyodaisl3_6.jpg

聖文新社の解答だと実数解の時に,重解の時と,異なる2実解の時に場合を分けていますが,tα+uβ はどちらの場合でも任意の実数を取り得るから同じ場合に含めれば O.K. だと思います.
とある web 上の解答で不味いのは場合 ii) で (0, 5) を省くのに失敗していた事です.
他,i), ii) の場合分けの基準は,純虚数か否かでは無く, (1) の議論が成り立つか否かで判断している事に注意して下さい.

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