2001年度東大数学後期第3問 (草関数, サンドイッチの定理の問題)

難易度 D# らしいですが Wrapping Function の方の草関数が分かればこの問題は解く事が出来ます.又サンドイッチの定理も使います.
Sandwich Theorem (by Mandhan Academy)
https://www.youtube.com/watch?v=n9WHN8IO4I4

2001utkouki3_1.jpg
とします.

2001utkouki3_2.jpg
から,
2001utkouki3_3.jpg
です.

様子を掴む為にまずは y = f(x) のグラフから考えます.
2001utkouki3_4.jpg
(k -> ∞ の) 極限を取るので f(x) は単調増加部分を考えれば良く,整数係数なので, f(k) = n (> 0), f(k+1) = n+m (> 0) と置いても良いでしょう.

次に P(x) を考えるのですが,端点を考えると良いです.
2001utkouki3_52.jpg
2001utkouki3_62.jpg
草関数で表すと,
2001utkouki3_7.jpg
つまり, x ∊ [k, k+1] として x を連続的に変化させると P(x) は単位円に巻き付いていると言う事に成ります.そして両端点も (1, 0) で 1 致している.
2001utkouki3_8.jpg
c は整数なので P(x) の全長に影響を与え無いから c = 0 として考えても良い.

今,次図の様に長さ L の弧 I が円周上に有るとします.始めは I は (1, 0) をまたが無いと考えます.
巻き付いている P(x) に対して I の部分だけ色が塗られていると考えましょう (画像では太線にした).n 周目から始まり, n+1 周目, n+2 周目, ..., n+m 周目と I の部分だけ P(x) に色が塗られていると考えるのです.
2001utkouki3_9.jpg

この巻き付いた P(x) をほどいて伸ばし,2π で割り,新たな座標軸を用意して y 軸に貼り付けます.
その色の付いた y の区間に対応する x の区間を全て足し集めます.これが Tk です.
そして, k -> ∞ の極限を取った時の Tk の値が L/(2π) で有る事を示せ.と言うのがこの問題の意味です.分かりましたか ?
2001utkouki3_10.jpg
図で (or 図より) i = 1, 2, ... , m で有る.

f(x) は 2 次式なので, xαi , xβi は求められますし後は, xβi-xαi から i を動かして Σ 計算に持ち込めば良いのでしょう.

2001utkouki3_11.jpg
と置くと,
2001utkouki3_12.jpg
同様に,
2001utkouki3_13.jpg
故に,
2001utkouki3_14.jpg
このままでは Σ 計算出来ないので,何とか工夫出来ないか考えます.

まず分子は,
2001utkouki3_15.jpg

分母は定数部分はどうでも良いので,変数部分: n+i-1+β, n+i-1+α を何とかする事を考えます.すると,
2001utkouki3_16.jpg
より,
2001utkouki3_17.jpg

f(xβi), f(xαi) を大胆に評価して,
2001utkouki3_18.jpg
より,
2001utkouki3_19.jpg

次に m をどうにかする事を考えます.m の定義に戻ると,
2001utkouki3_20.jpg
(ここで余談ですが 2 次関数の時, f(k+1)-f(k) = 2ak+a+b, f(k)-f(k-1) = 2ak+b-a は公式にしてしまった方が良い様な気がします.最近の weblog 更新で良く使っている様な気がします.) 最初に上げた時は間違えていたので赤字で修正しました.

故に,
2001utkouki3_21.jpg
ここで,
2001utkouki3_22.jpg

より,
2001utkouki3_23.jpg

で有るから, Sandwich Theorem より,
2001utkouki3_24.jpg

I が (1, 0) をまたぐ時を考えます.同様にでは済みません.
2001utkouki3_252.jpg
,
2001utkouki3_26.jpg
1 周する時の色が塗られた部分が飛び飛びです.又, i 周目の最後と i+1 周目がつながっています.
 xβ1-k と xβi-xαi-1 (i = 2, 3, ... , m) と (k+1)-xαm
と両端は別扱いし無ければ成りません.頑張れば計算出来るかも知れませんが...

そこで色が塗られてい無い部分を色が塗られたものとして考えれば (1, 0) をまたが無い時の結果を利用する事が出来ます.

(再掲. x, y の値は異なる)
2001utkouki3_10.jpg
図では (1, 0) をまたが無い時で色が塗られている部分を足し集めた.(1, 0) をまたぐ時は x の区間で色が塗られてい無い部分を足し集める. (1, 0) をまたぐ時の色が塗られてい無い部分は (1, 0) をまたが無い時の色が塗られている部分に対応している.

(1, 0) をまたが無い時の I の長さが L で有り,この時の極限 Tk が L/(2π) だったので,
(1, 0) をまたぐ時は I では無い部分の長さが 2π-L で有り (∵ 単位円の円周は 2π で有るからそこから L を引く), この時の色が塗られてい無い部分の x の区間を足し集めて極限を取った物を Tk' とすると,
2001utkouki3_27.jpg
と成ります.
繰り返すとまたが無い時の長さが L で極限はそれを 2π で割った物,またぐ時はまたが無い部分の長さが 2π-L なので極限はそれを 2π で割った物です.

結論は,区間 x の全体の長さが, (k+1)-k = 1 なので,
 (全体)-(色が塗られてい無い部分) = (色が塗られた部分) から,
2001utkouki3_28.jpg
なのですが, 4 則演算と極限を取る操作の順番を入れ替えては行け無いので答案には,
2001utkouki3_29.jpg
とでも書いて置けば良いでしょう.

東大後期の数学の問題は基本を組み合わせれば解ける問題が多いです.大学入試の数学で本当に難しいのは阪大挑戦枠や京大推薦等の問題だと思います.現時点の私では全く歯が立た無い.東工大 A.O. 等も難しい.

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そもそもネット接続自体減らして行く事になりますが...

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